FRANK LEDER DEUTSCHLEDER P COAT

こんにちは、岩崎です。


本日はFRANK LEDERの新作のご紹介です。



【FRANK LEDER(フランクリーダー)】
フランクリーダー氏は1974年ドイツ生まれ。 2000年セントマーチン美術学校卒業。
その卒業ショーにて審査員であった「故アレキサンダー・マックィーン」より絶賛されたことも有名である。

ウールやリネン、コットン等、天然繊維に強いこだわりを持ち、ボタンは全てアンティークで時には1920年代から30年代の古いモノを使用する。

服作りにおいては伝統的なワークウエアやテーラードなど緻密で本質的に優れたモノをベースに、現代的なカッティングやサイジングで耐久性を高めて再構築する。

もちろん実用的でインタレスティングであることも重要。

ドイツの史学、民族学にも精通しており、氏本人が持つ独特な哲学や美意識は服だけではなく、その他のアートワーク全般にも見られ、高い評価を得ている。



2018AW COLLECTION "MEUTEN"


今シーズンのテーマ、"MEUTEN"(モイテン) ナチスドイツ政権下において、反ナチ運動の一部であった若者のグループ、LEIPZIGER MEUTEN(ライプティヒ モイテン)、ケルンのエーデルヴァイス海賊団"EDELWEISSPIRATEN" ハンブルグの"SWINGJUGEND"の3つのストリートギャンググループがテーマです。
これらのグループはドイツの若い男女達で構成され、1930年から1940年代のナチスドイツ政権に対抗し、ヒトラーユーゲント(ヒトラー青少年団)に参加することを拒み、それぞれ違う形で反抗していました。

グループ独特のユニフォームや彼らの装い、ミュージックの嗜好を通して反抗した1930年代におけるパンクスタイルなどを基に作り上げたコレクションです。





今回はFRANK LEDER 2018AW COLLECTION から


DEUTSCHLEDER P COATのご紹介です。



FRANK LEDERといえば【DEUTSCHLEDER】といっても過言ではない、

高密度モールスキンコットンを贅沢にもふんだんに使用したPコートです。




FRANK LEDER DEUTSCHLEDER P COAT : 138,000yen+tax





【DEUTSCHLEDER】とは


読み方はDEUTSCH(ドイツェ) LEDER(レーダー)。

英訳はジャーマンレザー、直訳するとドイツの革で、ドイツの伝統的な生地です。



元々は1930年頃ドイツの労働者達が高級なレザージャケットの代わりに、コットンで精密に織られた防寒性・耐久性抜群のジャーマンレザーをワークウェアとして愛用したのがはじまり。


しかし現代の技術では生産自体が難しく、なかなか再現できなかったのですが、

FRANK LEDERが工場と協力して高密度モールスキンコットンを使用したジャーマンレザーとしてリバイバルさせました。



FRONT


SIDE


BACK


MODEL.178cm / SIZE.M


MODEL.170cm / SIZE.M






1930年頃のドイツといいますと、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、

ナチスと呼ばれた、ヒトラー及び国家社会主義ドイツ労働者党により支配されていた真っ只中の時代にあたります。(正確には、1933~1945年までのこと)

その当時は宗教や教育、就業だけでなく映画や音楽などの芸術にも大変厳しい制限がなされていました。



それに反発していたのが、今回のコレクションのテーマでもあるライプティヒ モイテン、ケルンのエーデルヴァイス海賊団、ハンブルグのスウィングユーゲントの3つのストリートギャンググループです。




そんな中、当時の人々を忠実に映し出していたドイツ人写真家がいます。



アウグスト・ザンダー(August Sander) 1876~1964
ドイツ出身。鉱夫として働いた後に兵役に服し、そこで写真家助手の任務に就く。それから数々の成功を収めるが、心からの満足には至らず、当時のあらゆるドイツ人のポートレートを撮影するという、写真史上もっとも挑戦的とも思われるプロジェクトをはじめる。
「農夫」「職人」「女性」「職業と社会的地位」「芸術家」「大都市」「最後の人たち」の7つに分類して撮影し、あらゆる職業、民族、階級のドイツの社会を構成している典型的な人々のポートレートを集めていった。
ナチスなどの影響により生前印刷されることがなかった写真が、没後の1980年に「20世紀の人間たち」により出版される。




参照




ザンダーは後世に真実をありのままに伝えるために、写真に修正などは一切加えておらず、

ありのままの姿をフィルムに収めています。




*参照「20世紀の人間たち」より




これらの写真はナチス以前に撮られた作品で、おそらくジャーマンレザー、もしくはそれと同等のものを羽織っているように見えます。

ドイツの冬は氷点下まで下がり日本の東北地方以上の寒さなので、

特に労働者はレザーより安価で防寒性に優れ、耐久性の高いものとしてジャーマンレザーを愛用していたのでしょう。




ジャーマンレザーの特徴はコットン100%ですが、レザーといわれるだけあって、はじめのうちは硬く、自立させるのも可能な程です。


しかし、着こんでいくうちに身体に馴染み、シワやアタリの出方が着る人によって全く変わってくるので、経年変化を楽しんでいただくにはもってこいの素材ではないかと思います。


         


モールスキンとはフランスのワークウェアで多く使用されている生地で、

「モグラの毛皮」という意味があります。

ドイツやイタリアの軍物にもよく見かけられ、ヨーロッパではアメリカのデニムくらいメジャーな生地です。


モールスキンの特徴はいくつかありますが、まず肌触りがとてもやさしいです。


それは縫製する際に起毛させることで、生地により多くの空気を取り込むことができるため、保温性があり、やわらかい風合いを保つことができます。


イメージはヌバックやスウェードに近いですが、独特な光沢があり、

もっとしっかりとした厚みがあるので、防寒性にも優れています。


そして、耐久性が高いので長年着ていてもへたれにくく、むしろ着込めば着込むほど身体に馴染み、着心地の良さがくせになってきます。


一つの素材で、これだけのメリットがあるので、

軍物に多く使用されている理由がわかります。




またアンティークボタンを使用しているため、着こむうちに深みや味わいが増してきます。

ただ、なぜわざわざ見つけるのが困難な同質のアンティークボタンをいくつも探してまで、使用しているのか。

それは紛失した際、お手持ちのボタンを付けたり、補強を重ねながらお客様によって完結させて頂きたいというデザイナーの強い想いがある為なのです。



FRANK LEDER の商品はこの状態で90%、着る人によっての伸縮や、色落ちなど体に馴染んだ状態でアイテムの100%の状態になるといわれています。


この独特なファブリック、生地の経年変化を楽しめるのがFRANK LEDERの洋服の醍醐味でもあるので、たくさん着こんで是非自分だけの一枚に育ててみてはいかがでしょうか。




*FRANK LEDERの商品はこちらからもご覧いただけます。







今回ご紹介させて頂いたDEUTSCHLEDER P COAT 。


Pコートでブラウンという色味はなかなか無い配色で面白いですし、何より存在感があるのでコーディネートに合わせやすいアイテムとなっております。


Pコートは元々海軍の制服として作られ、色もネイビーが基本だったそうで、今でもネイビーやブラックのイメージが強いと思いますが、冬物は特に色味が暗くなりがちなので、たまにはブラウンを取り入れて、差をつけてみるのも良いかと思います。







商品のご紹介はここまででなのですが、

この記事を書きながらふと頭に浮かんだ映画がありましたので、

興味ある方はもう少しだけお付き合いください。







~KNOCKIN’ ON 

HEAVEN’S DOOR~



『天国では海について語るのが流行ってる』


舞台はドイツ。末期腫瘍を宣告された、死期迫るアナーキーな若者二人が、

未だ見たことない海を目指すロードムービー。


ドイツのタランティーノと評されたトーマス・ヤーン監督が、

ボブディランの名曲「KNOCKIN’ ON HEAVEN’S DOOR」から着想を得てつくられた作品。

同名曲は1972年に作られたものですが、いまだに世界中でカバーされています。

他にも I’ll Survive などが劇中使われており、音楽センスも堪りません。


ブラックユーモア満載で、道中マフィアや警察に追われながらも

愉快な二人が愛おしく思えて仕方なくなります。

深刻な病を抱えているにも関わらず、破天荒な二人の行動は、

死をも恐れていないからなのか、はたまた死の恐怖から逃れるためのものなのか。

アクションコメディでとても見やすいですが、二人で海について語り合うシーンや

ラストのシーンなど随所に渡り、生と死について考えさせられました。


是非、お酒でも片手に、鑑賞してみてください!






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